サービス事例

運営するさくらヴィラシリーズ(介護施設)における利用者対応事例

  • さくらヴィラ入居者様がCVポート(点滴での栄養)から経口摂取に状態改善された。

    85歳 女性
    要介護5 車椅子
    医療対応
    CVポート管理・ストーマ管理必要
    ご本人様・ご家族様の希望
    ①元気になれば経口摂取で食事をしたい。
    ②叶うなら自宅へもたまには帰れるようになれば嬉しい

    1.CVポートからの点滴実施について

    経口摂取ができなくなり、栄養状態が悪く、入院中にCVポート埋め込みの手術をされました。
    現在は高カロリー輸液を点滴で注入しています。
    ポンプを使用する事で、一定のスピードで点滴を実施、現在特に問題はありません。
    また発熱や、感染症もなく安定されています。

    2.経口摂取へのリハビリについて

    ご家族様の強いご希望もあり、少しでも経口摂取ができるようになる為の取り組みを行っています。
    嚥下訓練開始前に訪問歯科による「内視鏡検査」を在宅で実施し正しい現状の嚥下状態を確認。
    その情報を基にご家族様・訪問診療医・常駐している看護師と当施設で打ち合わせを行い、ゼリーなど飲み込みやすいものを看護師立ち会いの元、少しずつ摂取していただくことになりました。
    現在、少しずつ飲み込みもできるようになってきています。

    3.体調改善により一時帰宅実現

    体調も少しずつ改善され経口摂取も始まりご本人様にも自信がつき始めた頃、ご本人様たってのご希望だったご自宅への一時帰宅が実現しました。ご家族様との貴重なご自宅での時間を過ごされ、毎日の生活への意欲に繋がり入居当初よりも前向きに、元気になられました。

  • 精神病院に社会的入院となられていた認知症、徘徊や異食がある方が在宅生活を実現

    57歳 男性
    要介護5 車椅子
    手足ともに一部筋肉拘縮あり
    認知症
    徘徊 異食 転倒リスク 無表情 無感情 (精神科病院に何十年も入院されていた)
    ご家族様の希望
    受け入れてもらえるだけでありがたい。
    さくらヴィラの方針
    ①不要な拘束はしない(普通の生活を)
    ②ご本人様の笑顔を取り戻す

    1.徘徊や異食の可能性に対する対応について

    入院中は徘徊や異食などの恐れがあるとのお話で、車椅子ベルトを着用し、口に入れる可能性があるものは排除した状態で過ごしておられました。
    コミュニケーションは一切取れず、常に無表情で感情を察することも難しい状態でした。
    我々もさくらヴィラに入居前に同様の懸念はありましたが、ご入居後は徘徊・異食共にみられません。
    車椅子ベルトに関してはまずは様子を見てみようとの方針から、リビングで職員が事務作業をするなどしてご本人様の側で見守りを行い、日中のご本人様の状態を確認しました。結果、車椅子ベルトの着用は必要ないとの判断に至りました。
    日中はリビングでテレビを見ながら過ごされています。職員がリビングで掃除など仕事をしていることも多く、常に声かけを行っています。

    2.食事について

    非常にゆっくりではありますが、ご自身で召し上がっています。疾患の影響か、お椀の半分しか召し上がらず、お皿が空になってもスプーンでおかずをすくおうとしている様子が見られます。
    そのような際は介護スタッフが声かけを行い、スムーズに食事が摂れるようにサポートしています。

    3.日中の見守りについて

    ご本人様は精神科病院での入院歴があり、その時にADLが悪化したとのお話でした。
    リハビリの為、精神科病院から転院しリハビリを実施しました。その結果ADLが回復し、立ち上がりや座位保持が可能となりました。しかし、ADLが回復したからこそ、徘徊や異食の可能性が高まったと言えます。
    入居後、ご本人様のお部屋に異食の危険性が無いように居室に何もおかず、日中お部屋で過ごしてもらうという介助方法もありますが、結局それではADLが低下すると考え、さくらヴィラでは日中ダイニングで好きなテレビを見たり、職員とコミュニケーションを取ってもらったりして過ごしていただいています。

    4.ご本人様の笑顔を取り戻す為の取り組み

    さくらヴィラでの生活を送る中あるヘルパーさんがご本人様について報告がありました。
    「いつも無表情なのに吉本新喜劇を見ている時笑顔になった!!」という報告でした。
    現場からの提案を受け会社としてご本人様のQOL向上に繋げられるのではないかという結論からご本人様を吉本新喜劇にお連れし生で見てもらおうという企画を行いました。
    当日我々の予想を超えご本人様は新喜劇を生で見ながら何度も笑顔を見せてくださいました。
    少しずつではありますがご本人様の表情も豊かになってきています。

  • パーキンソン病をお持ちの方の対応(専門機関との連携)

    77歳女性
    要介護2
    病状
    パーキンソン病、骨粗鬆症、狭心症の症状あり
    ご家族様が遠方で支援が難しい
    パーキンソンの治療は近隣の病院に通院されていた
    ご本人様の要望
    自分でできる事は自分で行い自分らしく生活がしたい。

    1.ご本人様の抱えていた課題

    a.パーキンソン病の影響ですくみ足歩行障害等あり、不意の転倒を繰り返している。
    b.病気のコントロールの為、1日複数回の服薬・貼り薬が必要であるが、薬の飲み忘れ・貼り忘れが発生していた。
    c.狭心症の胸部痛や高血圧、めまい等の症状も頻繁に起き、体調も不安定。

    ご家族様も遠方におり日常の支援は難しい状況があった。

    2.さくらヴィラを起点とし専門機関と連携したケア体制の構築

    治療・改善・予防・生活向上の観点それぞれから各専門機関と連携し、さくらヴィラでのサービスと合わせてご本人様が安心していきいきと自分らしく生活できる体制作りを実施

    a.パーキンソン病治療は元々のかかりつけ病院での受診を継続させたい
    ご本人様が安心して信頼できる病院での治療を継続する
    b.服薬・貼り薬は訪問薬局との連携
    配薬・一包化の工夫、訪問介護・施設サービスにて服薬介助・服薬確認を行なう事で、毎日忘れずに服薬できる体制を整備
    c.訪問診療医師・施設常駐看護師との連携
    その他の体調不良・不安な事は往診の医師・施設常駐(日中)の看護師に随時相談し、都度対応できる体制整備
    d.介護サービス・さくらヴィラスタッフによる定期的見守り・ナースコール活用
    高血圧や胸部痛等で体調の日内変動が大きく、また転倒や動作途中で動けなくなる事もある為、食事や介護サービス、夜間の定時見守りで、何かあっても早期発見できる体制整備、居室ナースコールを活用し、ご本人様が不安な時にはすぐに職員の呼び出しをしていただく
    e.訪問リハビリと連携
    週2回機能訓練を実施する事ですくみ足の症状が出た際の対処法などのアドバイスいただき、毎日1人でできる体操などを習いご本人様の生活改善・向上に繋げる

    3.現在の生活の様子

    ご入居され1年が経過しましたが現在大きなADL低下もなく、お元気に生活されております。
    生活制限はかけず、ご本人様に「自分できる事は自分で行える」よう生活していただいております。
    日常生活では毎日のように友人の方が訪ねてきて、一緒に外出していただいたり居室で時間を過ごすなどしておられます。
    介護サービスでの買物同行を利用され、好きな食べ物を買いに行くようにもなりました。お部屋で簡単な調理をされる事もあります。
    訪問薬局との連携・さくらヴィラでの介護・服薬サービスにより服薬の抜け漏れは無くなっております。進行性のパーキンソン病ではありますが、各専門機関とも連携し継続してご本人様の状態に合わせた支援を行なっています。
    ご本人様より「いつも誰かいるのが安心だし、体調にあわせてサポートしてくれることが助かります。」という言葉をいただき、ご本人様のご希望に添えられた生活に繋がった事はスタッフ一同の喜びです。

  • 輸血の必要な方の受け入れ(在宅での輸血対応を実現)

    1.ご入居の経緯

    治療のために輸血が必要な方でしたが、入院治療では大きな効果を得られなくなってきており、治療方針としては緩和ケア中心に移行していく予定でした。
    しかし、在宅ではご家族様の介護負担が大きくなることが容易に予想され、さくらヴィラに入居の相談がありました。
    ご家族様の意向としては、ご本人様の調子が少しでもよくなるのであれば輸血治療を継続していきたいというものでした。
    定期的な通院での輸血は通院の往復移動などご本人様、ご家族様にとって大きな負担であり不安材料でした。

    2.輸血治療開始の為にカンファレンスの実施

    ご家族様は輸血治療継続を病院で望んでいましたが、治療方針で病院では継続治療は行いませんでした。そこで退院後の生活を検討されていく中でさくらヴィラでは輸血治療ができると聞いてご家族様は入居を決められたそうです。
    治療前のカンファレンスはご家族様、さくらヴィラの主治医、担当訪問看護師、施設長、ケアマネジャーで行いました。通常は診療情報提供書など書面上で行われることが多いですが、ご家族様の医療対応に対する不安を解消するためご家族様からの疑問に1つずつ丁寧にお答えし、入居後の生活をイメージしていただけるようにカンファレンスを行いました。

    3.ご入居直後の様子

    食事はお部屋でご家族様の介助で召し上がっています。
    病気の影響で骨がもろくなっており、なかなか自由に身体を動かす事はできませんでした。
    定期的な通院での検査や治療を行う事が無くなったため、ご本人様はもちろんご家族様の身体、精神的負担は軽減されたとの事です。

    4.現在のご様子

    輸血治療開始後血液検査の結果は安定しています。今後も定期的に血液検査を行い、輸血が必要になった場合は随時実施していきます。
    ご本人様も施設での生活も慣れてきた様子で「自分でご飯をたべてみようかな」「お風呂にはいれるようになりたい」といった発言が見られておりご家族様も喜んでおります。
    血圧、食事量、血中酸素濃度、排便も毎日安定しています。

  • 無理に延命を望まず「看取り」を希望された方の対応

    1.ご入居の経緯

    C型肝硬変、肝細胞癌での入院中に医師より予後の宣告を受けていた。ご本人様は認知症があり、継続的に介護を必要とする状態。退院後自宅に帰ってもご家族様では介護ができる状態ではなく、「看取り対応ができる施設」を条件に施設探しを行いました。

    2.ご入居前のカンファレンス

    さくらヴィラに看取りを前提として入居されるにあたり、ご家族様・さくらヴィラ施設長・ケアマネジャー・訪問看護ステーション管理者・さくらヴィラ入居後の主治医が病院にて医師と看護師で病状確認の為のカンファレンスを行いました。ご家族様からのご希望で「ご本人様に病状変化があってもさくらヴィラで対応をしていくこと」「最期の時も救急搬送はせず、さくらヴィラのご本人様の自室で迎える」事を確認しました。

    3.ご入居後、日々変化していくご本人様の病状

    ご入居後、当初は安定して生活をされていたが、徐々に病状が悪化していきました。
    腹水が溜まりお腹が張っている状態となったところで、ご家族様に説明をして1日1リットル程度の水分制限を開始しました。
    検査結果で肝臓数値が悪くなってきて、最期の時が近い状況になっていきました。錯乱状態になることもあり、手の空いているスタッフがお部屋に様子確認に行く事も多くなりました。呼吸状態が悪くなり、在宅酸素の導入を開始しました。

    4.ご家族様への日々の連絡

    最期の時が近くなってきたころより、ご家族様には状態悪化の時だけではなく、「今日はちょっとしんどそうでした」「昨日に比べると体調が良さそうでした」と日々の様子を電話やメール、施設来訪時には直接報告を行っていました。遠方の親戚の方もご本人様に会いに来られました。

    5.一時帰宅の実現

    ある日ご家族様よりご希望があり「最後に一度自宅へ帰らせてあげたいという」ご要望がありました。
    ご本人様の状態としては当然自宅一時帰宅などしても仕方ないといわれるかもしれない状態でしたが、ご家族様のお気持ちを汲み、連携医師・看護師・施設スタッフとも打ち合わせし、一時帰宅を実現。ご本人様は自宅に帰っているという認識がおありだったかはわかりません。しかし、ご家族様はその時間を噛みしめておられました。
    一時帰宅時も、経過状況を確認の上緊急時には対応できる体制を整えておりました。

    6.最期の対応

    ご家族様の見守る中、呼吸停止。主治医に連絡を行い、施設にて主治医が死亡診断。
    エンゼルケアは当施設に常駐している訪問看護ステーションの看護師が実施しました。
    後日荷物整理にこられたご家族様は「最期までしっかり対応してもらってありがとうございました」とお声掛けいただきました。
    改めて、ご家族様より「あの時ご本人様を一時帰宅させてあげる事ができて本当に良かった。ご家族様としてできる事ができた気がしました。やってよかった。きっと一時帰宅していなかったら悔いが残っていたかもしれません。ありがとうござました。」という言葉をいただきました。
    当施設からは、ご本人様の生前のお写真をデジタルフォトフレームに収めてお渡ししました。

  • ご夫婦とも高齢で医療処置必要な方の対応

    1.ご入居の経緯

    夫97歳と、妻92歳の高齢ご夫婦。元々はご夫婦とも、息子様夫婦と同居されていました。
    妻は、脳梗塞の後遺症で40年以上ご家族様介護や在宅サービスを利用して生活してきました。
    夫は、特に介護サービスを利用せずに生活していたが、転倒により大腿骨頸部骨折。ご本人様認知症があり、また高齢のため手術は行わず、保存療法を選択されました。また入院中に認知症の影響で尿バルーンを抜去してしまい、尿道狭窄により膀胱瘻留置となりました。
    そこで、膀胱瘻の方でも入れ、なおかつ長年連れ添ってきたご夫婦が同じ部屋で生活できる施設を探すこととなり、さくらヴィラに見学にこられました。

    2.個別症状に対する弊社の対応(医療・看護・介護の連携力)

    夫は膀胱瘻の処置が必要ということで、さくらヴィラ主治医と訪問看護、看護師、ケアマネと施設長が入院中のご本人様に会いに行き、病棟看護師・ご家族様含めてカンファレンスを実施しました。入居後も医療ケアを提供するために、細かい処置の方法やカテーテルの太さなどについて、実際に会って確認を行いました。
    またこのご夫婦のケースですが、入院されていた病院が急性期病院のため、さくらヴィラに話しが来た週末には退院が必要とのことで、細かい部分の確認をもれなく素早く動く必要がありました。
    なかなか他の介護施設で訪問診療担当医や看護師までカンファレンスに来る事が少ない為、入院中の病院側も医療・看護・介護の連携がしっかりされていると感じられ、安心しておられました。

    3.ご入居直後の様子

    夫の入院期間中はご夫婦別々で過ごされていたので、再びご夫婦が一緒に過ごすことができ、ご家族様も含めみな喜ばれていました。ご夫婦とも要介護4で、生活全般に介護が必要な状態でした。日中は横になられていることが多いながらも、ご夫婦で会話をされている場面がしばしば見られました。
    長年連れ添った夫婦で、お互い介護が必要になった状態でも一緒に暮らすことができ、ほほえましい日常です。

    4.医療的な部分の対応

    入居後も、医療行為が必要な場面が出てきても訪問診療や、訪問看護を利用して生活されている。4週に1回の膀胱瘻のバルーン交換や、熱発時の抗生剤の点滴なども居室で実施しています。また、爪が剥がれてきた時も、臨時の訪問診療で主治医が来て爪の処置を行いました。ご高齢であるため、通院するのも簡単ではないが、在宅サービスを利用して、ご夫婦で暮らされています。

  • 最高齢101歳のF様 娘様の他界を経験するも他の入居者様と笑顔で生活

    1.現在の様子

    F様はさくらヴィラで最高齢の101歳の方です。不安定なこともありますが、チャーミングな性格で他の入居者様、スタッフ、他の入居者様のご家族様もその見た目と性格、言動に惹きつけられる方です。先日退院されたとき甥・姪の方が付き添われ、現在のF様の様子を見て「嘘みたい」とつぶやいていました。甥・姪の方が知っているF様は独裁的でわがまま、誰も寄せ付けない方だったそうです。それが現在のF様は「お帰り!」「よかったね!」といろんな人たちから声をかけられ、ご本人様もにこにこと穏やかに笑っていて、その姿に驚かれたそうです。お二人からは「さくらヴィラさんに入居させてもらってよかった。」とお言葉をいただけました。

    2.入居当時のF様

    F様は当時娘様と一緒にさくらヴィラに入居された当時入居後1ヶ月半は親子で相互依存しあう関係で他者を寄せ付けない空気を出していました。他の入居者様は当然ながらスタッフでさえも入りにくい雰囲気はありました。

    3.娘様の他界を機に他の入居者様・スタッフとの関わりの変化

    F様にとってのひとつの転機は娘様が逝去されたことです。それは本当にF様にとっては辛いでき事でした。F様の気持ちは汲みスタッフはじめ、周りの入居者様もF様できるだけ声をかけるようになりました。
    娘様が他界された事をきっかけに他の入居者様と接する機会が増えました。F様ができないことを周りの入居者様が手伝い、いつもF様の顔を見るたびに声かけをし、そういう環境に変化していきました。弊社スタッフもそういった周りの入居者様の思いを汲みご協力させていただきました。
    いつも「おかあちゃん」と娘様に名前を呼ばれていたF様でしたが、今度は周囲に「Fちゃん」と呼ばれることになりました。そのたびに笑顔になり、徐々に周りに受け入れらことになっていきます。

    通常は子供が親より先に亡くなることは不幸なことだとは思います。しかし、F様に限っては一概にそうとも言えないのではないのかなと感じる毎日です。多くの方々と接して笑顔も取り戻されたF様。また我々も入居者様から学ばせていただく事がとてもたくさんありました。
    「誰かの為に支えになる。またその支えている人の支えになる」これは弊社の大切にする考え方にもなっています。

  • 緊急性のある入居相談の受け入れ

    1.ご入居の経緯

    ご本人様は寝たきりで経鼻栄養(鼻からチューブを通して栄養剤を注入)実施していました。
    ご自宅で介護をしていた奥様が脳梗塞により入院。入院が長期になる可能性があり、ケアマネさんが早急に入居できる施設を探され、さくらヴィラへの入居となりました。

    2.ご相談をいただいてから入居まで

    早急に入居受け入れを行う為、ご相談いただいたその日にご本人様の入居受け入れが可能かの面談を実施。その場で入居可能と判断し、施設の主治医・訪問看護にこういう状況の方が来られるという連絡をしました。
    弊社の福祉用具担当者に、ご本人様の生活に必要な介護ベッドや車椅子を早急に準備してもらえるように連絡し、ご家族様には生活に必要な布団や着替えなど最低限の物を準備していただくことをお願いしました。
    このような対応を行い、通常ご相談から入居までは1週間~2週間はかかると言われますが、弊社はご相談から2日後に入居を実現しました。

    3.入居後の様子

    最低限準備が必要な生活物品以外の物品に関しては、ご家族様が徐々に持って来られました。
    ご本人様にとっては、急に環境が変わる事になったが、特に混乱されている様子もなく穏やかに生活されています。

  • 再度自宅での生活を目指す方への介護施設「卒業」への取り組み

    1.現在までの経緯

    平成27年10月、さくらヴィラ箕面がオープンした月にご入所された方で、さくらヴィラにて過ごされているY様。要介護認定の更新の時期であった為、Y様ご本人様、息子さんとお話する機会がありました。元々寝たきり状態で、車椅子に乗られており、ストーマ(人工肛門)も使用され介助が状態でしたが、リハビリをスタッフとともに努力され歩けるようになり、外出も楽しめるほどお元気になられました。今では、施設を「卒業」して独り暮らしができるようになるまで頑張るとさらに意欲的になっておられます。

    2.これまでの状態回復へ向けての取り組み

    Y様に関しては、入居前に施設の主治医の先生がご本人様の入院先まで受入カンファレンスと面会を行なっています。
    また、ストーマに関しては通常よりも装具の装着が難しい、ご本人様の便の状態などの問題で、よくパウチが破裂しやすい困難なケースでした。看護師さんも頭を悩ませ試行錯誤し、専門病院(ストマ外来)の定期通院にも毎回看護師さんが同行してくださっています。施設では少しでも食事をストレスなく食べていただく事や、ご本人様ができるだけ自分で自分の事をできるような介護支援を行なって来ました。
    ストーマ管理を看護師さんに教えて貰いご自身での管理機会を増やしていく、リハビリで体力をつけようと毎回理学療法士さんと目標に向かって積極的に取り組む事により寝たきり状態も改善されていきました。

    3.ご家族様からの喜びの声

    息子さんは遠方にお住まいで、頻繁には来訪できません。先日お電話で、普段のリハビリの取り組み状況などお伝えすると「そんなに歩けるようになってるんですか?びっくりしました!」と、とても喜んでおられました。そして「いつも本当に感謝しています。離れているのでなかなか行けないですが安心もしています」とお礼を仰ってくれました。
    ご本人様が「人に頼らず自分で何でもできるようになりたい」という強い意志をお持ちの方であった為、こういった医療介護両面の支援が成果になりました。
    ずっと最後まで生活し続けられる施設作りをしていますが、このように卒業を目指していく形も一つの理想形です。本当に弊社施設をお元気になられて「卒業」される際は盛大にお祝いを行いたいとスタッフの間でも考えています。

くらしの相談室(施設提案サービス)の事例

  • 退院を機に自宅やペットと離れ介護施設を検討必要な事例

    1.ご本人様の状況

    ご本人様83歳で大切に守ってきた土地や、先立たれた旦那様と一緒に過ごしておられたお家に対しての思いが強く、施設などへの入所に対してご本人様も後ろ向きでありました。その中で当社にご相談をいただき施設探しのお手伝いをさせていただきました。

    2.傾聴から見えた本当のご本人様の思いやニーズ

    まず介護施設はここというのではなく、まずはご本人様やご家族様のお話しをしっかりお聞かせいただきました。ご本人様にとっては自分の大切なお家を手放すかどうかの選択を迫られる話であり、周りが考えているよりも、ご本人様とっては非常に深刻な悩みでありました。お話をお聞かせいただく中で、旦那様との思い出や色々なこれまでのご苦労などお話しがありました。その中で犬を飼っている話になり。亡くなられた旦那様とその飼っている犬を、本当に可愛がって敷地内で自由にして飼っていた。ご本人様がここを離れてしまったら、飼っていた犬はどうなってしまうのか。ということがご本人様にとっての一番大きな自宅を離れたくない理由でした。「自分が自宅に帰れないのは身体の事だから仕方ない。でも自分のせいで家でまっているワンちゃんをつらい目に合わせる事はできない。私が帰らなかったらきっとワンちゃんはどっかにやられるか今より不自由な生活にさせてしまう。」という事でした。この話はご家族様にもお伝えし、ご本人様とご家族様での自宅で飼っている犬の事で話しあっていただきました。その際に「ご本人様のお気持ちを汲んでいただき保健所ではなく、できるだけ他の飼い主を見つけていただくか、ご本人様を不安にさせない形にされるのが良いかもしれせん。」という事をお伝えしました。
    話し合いの結果、身内親戚の中に飼ってくださる方が見つかりました。
    ご本人様も、ここから施設探しについて前向きに考えられるようになり、施設探しが本格的に始まりました。
    ご本人様の希望 、ご家族様の希望、ご本人様の身体状態、予算、立地などを加味して施設のご提案をさせていただきました。結果これまでお住まいの地域から離れ、ご家族様の方の近くで今よりも頻繁にかかわる事ができる場所で、施設も入居者様同士の関わりが多く、レクリエーションなど充実しており、お部屋にこもりきりにならない所に入所すると決めました。

    3.現在のご様子

    ご入居後ご本人様も施設内でのご友人も増え、またご家族様との関わりも増えたとの事でお元気にお過ごしいただいております。この件を通じてご本人様本当の思いや希望、不安な内容というのは、周りが考えている事とは違うところにあるという事を教えていただきました。今回ご本人様の思いと、ご家族様の思いに応える事ができて、本当良かったですし、これからもお元気でお過ごしいただけるように、定期的にご本人様の様子を入居された介護施設からも伺い必要な場合はフォローを実施しています。

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